墨は中国・殷の時代に痕跡があり、
遺跡などから実物が発見されたのが漢に時代です。
日本には610年に高麗の僧・曇微によって伝えられましたと、
『日本書紀』に書かれています。
以降、連綿とその姿を変えず、製法、素材を変えずに今に至っております。
現代には筆記具は山の様にありますが、
墨を超える墨は生まれておりません。
凄いことですよねー
墨は膠と煤を固めて乾燥させた物です。
単純ですが、膠と煤の出会いは衝撃的なものです。
墨が誕生してから戦前までは、
主として煤は松を燃して取れる煤(松煙・しょうえん)が
使われておりましたが、
今、一般に売られている墨の大半は石炭等の鉱物を燃して作った安価な煤です。
日本で唯一、
当工房では松煙を製造し、松煙墨まで一貫製造しています。
これも、いつまで残せるでしょうか・・・・?
硯に少しの水を入れ、
本物の松煙墨をゆっくりと磨り古代のロマンに想いをはせるのも楽しいものです。
書聖・王 羲之、聖徳太子・・・・同じ墨を使い・・・
思い浮かべながら
松煙墨は色よし、書き味よし、滲みよしです!
その良さは2000年の歴史が証明しています。
作品創りのお供にどうぞ!